土のにおい

新しい現場がはじまりました。

岡山市の庭瀬で、現在住まれている住宅を倒し
新しい家をつくっていきます。

解体工事の初日は、カーポートを撤去して
重機の侵入スペースを確保し
家の中の扉や窓を一枚ずつ運び出していきます。

解体工事と言うと、
大きな重機でグシャッと
家を壊しそうなイメージですが
分別を行うため、順番にパーツを分けていきます。
瓦、木材、鉄、アルミ、プラスチック、ガレキ
屈強な男たちが、丁寧に、手作業で。

元々こちらのお庭には沢山の木が植えられていて
松、梅、槇、椿と樹種も豊富で
ビワ、金柑などの果樹もあり小鳥もよく飛んでいました。

残すものもありますが、計画上倒してしまうものもあり
それらは根っこから掘り起こし、処理場で破砕し
燃料のチップになります。
なので、根っこは土をしっかり落とし
トラックに積まれていきます。

そんな作業を見ていると
ふと、とても好きな匂いがすると感じました。
土の匂いでした。

その匂いを嗅いだ瞬間、中学生の頃に
就業体験で一週間ほど牧場に通った日々が思い出されました。

お家をつくらせてもらう時は、庭もつくるのですが
その時に嗅ぐ新しい土の匂いとは、また違った匂い。
きっとよく手入れがされていて肥えた土なのだと思います。

この土の匂い、好きだなぁ。
マスク生活が長く続き、嗅覚が刺激されることも減っている中で
余計にそう感じたのかもしれません。

夏の完成へ向けて、工事は進んでいきますが
きっと新築したあとも、素敵な庭ができて
小鳥ちゃんたちも戻ってきてくれると思います。

木造軸組パネル工法の平屋


今日は現場での打合せでした。

昨年着工したL字の平屋、
春の完成へ向けて工事が進んでいます。

この物件は、パネル工法を用いています。

プレハブのハウスメーカーの家づくりは
工場で作った『壁』を現地へ運び
組み立てていきます。

それに対して昔ながらの
木造軸組工法と言われる工務店が行う家づくりは
『柱』や『梁』といった部材を現場に持ち込み
現地で組み立てていきます。

その木造の軸組をある程度、工場で組み立て、壁にし
現地で組立てるようにしたのが
木造軸組パネル工法です。

本物件についての記述がここまで全くできていなかったので
これからの進行状況と併せて、少し振り返りながら
ご紹介していければと思います。

竹亭のクッション

久しぶりにゆっくりと休息を取った週末は
疲れた身体に鍼を打ってもらい
完全回復の松原です。

さて、本日はクッションが出来上がってきました。

ソファの本体、壁を構成した桧に合わせて、
まず面積の大きな壁、床の色を決め
クッションの張り地、カウンターの天板などの細かい部分
全体のバランスを整えていきました。

思い返せば、初めて現地へ訪れたのは昨年の5月。
いずれこういう事がしたいんだ、という展望を色々と伺い
1年も経たないこのタイミングでまずは一つ、
携わらせて頂くことが出来ました。

明日ここにクッションを並べて
現場はいよいよ完成です。

木を上手くつかう 【 岡山のヒノキ 】

ここ数年インプットに重きを置いていた為か
言葉を並べることに少し時間がかかるようになった気がします。
日本語という同じ言語を用いて、50の音を並べる。
知っている語彙の数に、差があるわけでなくても
その人の並べ方一つで、表現する内容や人を惹きつける力が変わる。
言葉っておもしろいよなぁと最近特に思います。
アウトプットリハビリ中の松原です。

さて、年明け早々に工事を着手した
湯郷温泉の旅館では西粟倉のヒノキをふんだんに用いました。

昨年はウッドショックという言葉が駆け巡り
木材が無い!と建築業界に激震が走りました。

とても不思議な話で、日本には山があり
少し走れば杉や桧がたくさん生えています。
ここではウッドショックの話は一旦置いておきますが
わたしたちの住む岡山は、ヒノキの生産量が日本一なのです。

桃や葡萄といった果物のイメージはあれども
ヒノキ、木材の一大産地であることは
認識されていない方もいらっしゃるかもしれません。

食材では馴染みのある、地産地消という言葉
もちろん建築でも大切なことで
地のものを、その土地で使う。
その為にはどういったことをしていけばいいか。
簡単そうで意外と難しい。だから木が無い、なんてことが起こる。
何が難しくさせているのか。それを打破するには。

そんな事を日々考えています。

写真は湯郷温泉の旅館の壁に貼ったヒノキと、笠木のヒノキです。
同じ素材でも、加工の仕方ひとつで表情が変わります。

笠木のヒノキは15センチの幅でゆったりと、ヒノキのもつ柔らかい優しさを。
壁に貼ったヒノキは3センチ幅で1.5ミリの目地をとり、リズムよく軽快に。

いつまでも見ていたい、いい空間に仕上がりました。

キッチン打合せ

家づくりで特に悩まれる場所であるキッチン。

おしゃれな家に住みたい、と思う奥様は
やはり一番こだわりたいポイントの一つではないでしょうか。
また、最近では共働きでご主人がキッチンに立つ時間も増えており
男性の関心も高まっているようです。

クリナップ、タカラスタンダード、パナソニック…
メーカーもたくさんありますし

各メーカー高価なモデルからお求めやすいものまで
2、3グレード揃えているので選択幅がとても広いです。
最近ではイケアやニトリもキッチンを用意していますね。

私たちの家づくりでは、なるべく空間に浮かない様なものを
おススメしていきます。

先月竣工した南区の平屋ではホーローがいいというお客さまの声から
メーカーはタカラスタンダードに決まりましたが
とある理由からお客様が選ばれたものより一つ安いグレードのものをおススメし
結果とても満足して頂きました。

これにはホーローの特性の一つが関与していたのですが
この話はまたの機会にしたいと思います。

倉敷の平屋ではキッチンは問屋町にあるSOWELさんにお願いする予定にしています。
いわゆる造作キッチンです。

一概に、メーカーもの、造作キッチンどちらがいいとは言えませんが
今回のプランではキッチンが空間を大きく印象付けることもあり
造作キッチンを選択しています。

造作キッチンのいいところの一つとして、細かいところまで決められる
ということがあげられます。

ささいなことを、ちょっと気にかけて作ってやるだけで
きれいにつくることができます。
今回もSOWELさんに少しややこしい要望を出してしまったのですが
快く引き受けて頂けました。

説明しないと誰も気づかない。
だけどなんだかスッキリ、きれいで居心地がいい。
そういったものを設計・施工していきたいと思っています。

建方検査

検査機関による検査を受けました。

指摘事項無くパスし
引き続き大工さんの木工事を進めていきます。

来週は現場の裏の保育園で運動会があるそうです。
予行演習で元気に歩みを進める子どもたちの姿を見ていると
ほっこりした気持ちになりました。
わが子では無くとも子どもには元気をもらいますね。

当日いい天気だといいね。
運動会の日は一日現場をお休みします。

竣工

岡山市南区の平屋、無事お引渡しをさせて2週間ほど経ちました。

住まい手様からは毎日快適に過ごしています、とのお声を頂きました。
これから二人の娘さんの成長と共に
この家が住まい手様の暮らしに馴染んでいく姿を想像すると
とても幸せな気持ちになります。

引渡前にはクローズで完成見学会を行い
知人や知人の紹介を中心にたくさんの方に見て頂くことができました。
工務店、設計事務所の建てる家というのはハウスメーカーの家に比べると
馴染みが薄いこともあり、新鮮だったという声を頂きました。

携われる案件の数はどうしても多くはないですが
一件ずつ丁寧につくりあげ、こういう家づくりもあるのだということの認知度を
少しずつ上げていければと思っています。

また今年は猛暑が続きましたが
標準的な壁掛けエアコン1台で家全体を空調できるという
デザインだけではなく高性能な住宅であることが、より体感して頂き易かったかと思います。

見学会と並行して竣工写真を撮影したのでそちらもWORKSよりご覧頂ければと思います。
植栽が少し落ち着いたら外観も写真撮影したいと思っています。

8月には南区の家が竣工、倉敷市の家が上棟、姫路市の家が着工と
あわただしくしており更新が滞っておりましたが

南区の家では
漆喰塗り、サクラの無垢フローリングといった自然素材を用いています。
また、気密断熱をしっかりと行うことで床下エアコン1台で暖房を計画しています。
加えて電磁波を遮断してやる、オールアース住宅であったりと
ご紹介したい点が色々とありますので
少しずつ振り返っていきたいと思います。

土地の神様 建築の神様

本日は天赦日
倉敷市で地鎮祭を執り行ってきました

数日前には雨予報で天気が心配でしたが
暑すぎずちょうど心地よい気候の下で
行なうことができました

大人になると神様にお願いをすることは
ほとんどなくなりました

けれど、こういった式典の際には
神様どうぞよろしくお願いします、と
自然とそう祈っているように思います

神様が実際いるのかいないのかは分かりませんが
建築業界には「神は細部に宿る」という言葉があります

ドイツの建築家、ミース・ファンデルローエの言葉です
細かい部分(建築業界ではディティールと言います)まで
気を配ることでこそ、美しいものができるという意味です

写真映えの良い空間を作ろうと思えば、細部にまでこだわる必要は
無いかもしれません。『全体』の構成さえ上手くできていれば

しかし、現物を見た際にこそ分かる『細部』
繊細さであったり、丁寧さを感じてもらえるような
そんな仕事をしていきたいと思っています

キラキラと目を輝かせながら今日を迎えてくれた夫婦の笑顔が、
改めてそういった気持ちにさせてくれました

完成まで約半年
素敵な暮らしを提供できるよう、邁進していきたいと思います

引渡し

岡山市中区のリノベーション
工事が完成し、引渡をさせて頂きました。

日本全体で見ると、築30年を超える老朽化したマンションは増加しており
新築よりも安価に購入できる為、

駅から近く交通の利便性が高い物件を購入し、手を入れて住む。
首都圏や、関西圏では選択肢に上がりやすいように思いますが
岡山県下ではそういった駅近のマンションに住むというよりは
駅から少し離れると、住宅地が広がっている為
新築、もしくはそのまま住める程度の中古住宅を購入し
水回りやクロスの張り替えなどのリフォームを行う。
そういった状況である為
リノベーションに長けている会社が少ない様に思います。

今回の物件はマンションではありませんが
築25年の鉄骨3階建。
断熱改修(アクアフォーム吹付)も行い、断熱性能も強化しながら
全面改修を行い、購入時の面影をほとんど残さない仕上りとなりました。

コンフェットでは新築はもちろん、リノベーションもしっかりと行えます。
近日中に竣工写真を掲載したいと思います。

岡山でリノベーションと言えばコンフェット、と言われるようになりたいですね。

令和

令和の始まりは南区の平屋の打合せから。

図面ではなかなかイメージできない部分が形になってきて
お施主さんも気持ちが高まったご様子でした。

7月中旬に予定している完成見学会に向けて
丁寧に家づくりを進めていきます。