竹亭のクッション

久しぶりにゆっくりと休息を取った週末は
疲れた身体に鍼を打ってもらい
完全回復の松原です。

さて、本日はクッションが出来上がってきました。

ソファの本体、壁を構成した桧に合わせて、
まず面積の大きな壁、床の色を決め
クッションの張り地、カウンターの天板などの細かい部分
全体のバランスを整えていきました。

思い返せば、初めて現地へ訪れたのは昨年の5月。
いずれこういう事がしたいんだ、という展望を色々と伺い
1年も経たないこのタイミングでまずは一つ、
携わらせて頂くことが出来ました。

明日ここにクッションを並べて
現場はいよいよ完成です。

木を上手くつかう 【 岡山のヒノキ 】

ここ数年インプットに重きを置いていた為か
言葉を並べることに少し時間がかかるようになった気がします。
日本語という同じ言語を用いて、50の音を並べる。
知っている語彙の数に、差があるわけでなくても
その人の並べ方一つで、表現する内容や人を惹きつける力が変わる。
言葉っておもしろいよなぁと最近特に思います。
アウトプットリハビリ中の松原です。

さて、年明け早々に工事を着手した
湯郷温泉の旅館では西粟倉のヒノキをふんだんに用いました。

昨年はウッドショックという言葉が駆け巡り
木材が無い!と建築業界に激震が走りました。

とても不思議な話で、日本には山があり
少し走れば杉や桧がたくさん生えています。
ここではウッドショックの話は一旦置いておきますが
わたしたちの住む岡山は、ヒノキの生産量が日本一なのです。

桃や葡萄といった果物のイメージはあれども
ヒノキ、木材の一大産地であることは
認識されていない方もいらっしゃるかもしれません。

食材では馴染みのある、地産地消という言葉
もちろん建築でも大切なことで
地のものを、その土地で使う。
その為にはどういったことをしていけばいいか。
簡単そうで意外と難しい。だから木が無い、なんてことが起こる。
何が難しくさせているのか。それを打破するには。

そんな事を日々考えています。

写真は湯郷温泉の旅館の壁に貼ったヒノキと、笠木のヒノキです。
同じ素材でも、加工の仕方ひとつで表情が変わります。

笠木のヒノキは15センチの幅でゆったりと、ヒノキのもつ柔らかい優しさを。
壁に貼ったヒノキは3センチ幅で1.5ミリの目地をとり、リズムよく軽快に。

いつまでも見ていたい、いい空間に仕上がりました。