大量生産、大量消費の現代社会。
物質的に豊かな時代。
私たちが子供のころは今よりも物を大切にしていた気がします。
きっと私たちより上の世代はもっと大切にしていたのではないでしょうか。
なぜその様に変わってきたのか。
それは、たくさんのモノが安く手に入るようになったことが一因であると思います。
例えば、家具。
社会人になって購入したテーブルや、収納家具。
表面はプリント合板、芯材はぺーパーコア。
収入がまだ少ない中、安価で助かったけれど
傷や汚れが目立ちだすと、捨ててしまった。
という様なご経験は無いでしょうか。
一方で、田舎の机や箪笥、アンティークの北欧家具など
職人の手で丁寧につくられたものは、古くなっても
あたたかみや、美しさが感じられると思います。
こういったモノがなぜ、長い年月を経てもなお
愛着を感じることが出来るのかというと
無垢の木材(自然素材)で作られているから、だと思います。
住宅も同じです。
プリント技術が非常に発達し、
表面の凹凸まで再現した
本物そっくりな木目シートが印刷できるようになりました。
しかしながら、本物にはやはりかなわないのです。
安価なモノや、工業製品が悪いというわけではありません。
もちろん技術の進歩で恩恵をたくさん受けています。
しかしながら永く過ごす住まいなので
無垢の木材、珪藻土や漆喰などの左官、石材、など
自然素材を上手く使い
精神的に豊かな暮らしを提案したいと思います。