ここ数年インプットに重きを置いていた為か
言葉を並べることに少し時間がかかるようになった気がします。
日本語という同じ言語を用いて、50の音を並べる。
知っている語彙の数に、差があるわけでなくても
その人の並べ方一つで、表現する内容や人を惹きつける力が変わる。
言葉っておもしろいよなぁと最近特に思います。
アウトプットリハビリ中の松原です。
さて、年明け早々に工事を着手した
湯郷温泉の旅館では西粟倉のヒノキをふんだんに用いました。
昨年はウッドショックという言葉が駆け巡り
木材が無い!と建築業界に激震が走りました。
とても不思議な話で、日本には山があり
少し走れば杉や桧がたくさん生えています。
ここではウッドショックの話は一旦置いておきますが
わたしたちの住む岡山は、ヒノキの生産量が日本一なのです。
桃や葡萄といった果物のイメージはあれども
ヒノキ、木材の一大産地であることは
認識されていない方もいらっしゃるかもしれません。
食材では馴染みのある、地産地消という言葉
もちろん建築でも大切なことで
地のものを、その土地で使う。
その為にはどういったことをしていけばいいか。
簡単そうで意外と難しい。だから木が無い、なんてことが起こる。
何が難しくさせているのか。それを打破するには。
そんな事を日々考えています。
写真は湯郷温泉の旅館の壁に貼ったヒノキと、笠木のヒノキです。
同じ素材でも、加工の仕方ひとつで表情が変わります。
笠木のヒノキは15センチの幅でゆったりと、ヒノキのもつ柔らかい優しさを。
壁に貼ったヒノキは3センチ幅で1.5ミリの目地をとり、リズムよく軽快に。
いつまでも見ていたい、いい空間に仕上がりました。